核は小惑星に「当てずに」爆発させる
DARTが2つの小惑星をそろって写した最後の画像で、体当たりのおよそ2分半前のディディモス(大きく手前に見える方)とディモルフォスです。DARTはこのまま体当たりしましたが、核を使う作戦では、小惑星に当てずに少し離れた所で爆発させます。Credit: NASA/Johns Hopkins APL / Wikimedia Commons(Public domain)核を使う強みは、体当たりする探査機よりもずっと大きなエネルギーを小惑星に届けられる点です。
ただし核は小惑星に当てず、表面から少し離れた場所で爆発させるのが基本です。
核爆発のエネルギーのうち、7〜8割はX線として放たれます。
そのX線が小惑星の表面の薄い層に吸収され、岩石を一気に蒸発させます。
噴き出したガスの反動で小惑星は押され、同時に内部へ衝撃波が走ります。
核爆発のX線が小惑星をどう動かし、内側を壊していくかを示した図です。X線が温めるのは表面のごく薄い層だけで、そこから押す力と衝撃波が生まれます(縮尺は正確ではありません)。Credit: ナゾロジー編集部(編集部が作成した図)エネルギーが十分に大きければ、この衝撃波が全体にひびを広げ、小惑星をばらばらにできると考えられています。
研究チームは、小惑星をたくさんの粒(粒子)の集まりとして扱う計算方法(SPH法)で、この流れを再現しようとしました。
X線の吸収をとらえるため、表面近くの粒は深さ方向に1cm未満の細かさで刻んでいます。
そのぶん横方向は粗く(ふつうは数m)、表面の粒は縦横比が数万にもなる「パンケーキ」のような薄い形になりました。
まず1,500回を超える1次元の計算で、これまでの別の計算方法と0.8%以内で一致することを確かめています。
そのうえで、均一な岩石(苦土かんらん石)でできた直径160mの小惑星を想定し、3Dの計算を3通り行いました。
変えたのは、爆発させる距離(10mと25m)と、実在の隕石をもとにした岩石の壊れやすさの想定です。








English (US) ·
Japanese (JP) ·