「@」記号はインターネット以前、何に使われていたのか

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「@」は商人たちの記号だった

「@」の起源については、いくつかの説があります。

ひとつは、ラテン語の「ad」に由来するという説です。

adには「〜へ」「〜に」「〜で」といった意味があり、中世の書記たちが手書き作業を早めるために、文字を省略したり、つなげたりした結果、「a」のまわりに「d」が巻きついたような形になったという考え方です。

また、フランス語の「à」を装飾的に書いたものだという説もあります。

意味としては現在の「at」に近いため自然に見えますが、こちらは証拠が十分とは言えません。

一方で、最もはっきりした記録とされるのが、1536年5月4日にフィレンツェ商人フランチェスコ・ラピ(Francesco Lapi)が書いた手紙です。

この手紙はスペインのセビリアからローマへ送られたもので、ラテンアメリカから財宝を積んだ船が到着したことなどが記されていました。

その中でラピは、ワイン1アンフォラの価値について書いています。

アンフォラとは、古代地中海世界でワインや油、穀物などを運ぶために使われた壺であり、容量の単位としても使われていました。

スタービレ教授は、この「@」がアンフォラを表す商業用の記号だったと見ています。

つまり「@」は、もともとメールやコンピューターの記号ではなく、商人が商品や量、価格を記録するための実用的な記号だったのです。

では、この商人の記号は、どのようにして現代のメールアドレスへとつながったのでしょうか。

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