香港、仮想通貨を「証券並みの監督体系」へ|4分野にライセンス制

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この記事の要点

  • 香港が仮想通貨規制を4分野へ拡大、年内に条例改正案を提出
  • 保管・助言・運用の事業者も新たにライセンス取得が必要に

年内に仮想通貨の条例改正案を提出

香港政府は2026年10月5日、立法会の政策説明会で、仮想通貨(暗号資産)の売買・保管・助言・運用サービスを対象とするライセンス制度を整備し、年内に条例改正案を提出する方針を示しました。

香港では現在、仮想通貨取引所を中心としたライセンス制度が運用されており、条例改正が実現すれば、カストディ(保管)・投資助言・資産運用を含む4分野へ規制対象が広がることになります。

制度の対象拡大に伴い、香港でサービスを展開する事業者にも、新たにライセンス取得などの規制要件が適用される見通しです。

香港政府は年内の条例改正案提出を予定しており、今後は各サービスに適用されるライセンス要件や制度の詳細が順次具体化されることになります。

香港、仮想通貨4分野の制度設計が大詰め

4分野すべての制度案が出そろう

条例改正案の提出に向けた準備は段階的に進められ、売買・保管に続いて助言・運用でも制度案の検討と意見募集が実施されてきました。

FSTB(財経事務及庫務局)とSFC(証券先物委員会)は、売買・保管サービスについて2025年12月に諮問結果を公表し、両分野を新たな規制体系に組み込む方針を示しました。

助言・運用サービスについても検討が進められ、2026年5月には両分野の諮問結果が公表され、1カ月間の意見募集に51件の回答が寄せられたことが明らかになっています。

4分野の制度案が出そろったことで、FSTBとSFCは法制化に向けた作業を進め、2026年中の立法会提出を目指す方針を示しています。

売買・助言・運用を既存規制で区分

同制度案では、仮想通貨関連サービスを事業内容ごとに区分し、それぞれに異なる監督要件を設ける枠組みが想定されています。

売買サービスは証券取引を規制するType 1、助言はType 4、運用はType 9の枠組みを参考に設計され、各事業の性質に応じた規制要件を設ける方針が示されています。

保管サービスでは顧客の仮想通貨を管理する秘密鍵の安全性が重視されており、顧客資産の保護に関する要件も制度案に盛り込まれました。

新制度は《打撃洗銭及恐怖分子資金籌集条例》(第615章)の下で整えられる予定で、対象事業者には免除規定を除いてSFCのライセンス取得または登録が求められます。

SFCは助言・運用サービスの諮問結果を公表した際、既存事業者と参入予定事業者に申請前の協議を早期に始めるよう呼びかけています。

投資家保護を軸に不正対策も拡大

事業者へのライセンス・登録要件とあわせて、香港政府はデジタル資産市場の監督体制を強化し、投資家保護と市場の信頼性を高める方針を掲げています。

この方針は、2025年6月に公表されたデジタル資産発展政策宣言2.0でも示されており、リスク管理と投資家保護を重視しながら、責任ある金融イノベーションを促す考えが打ち出されました。

10月5日の政策説明会では、こうした市場保護の対象を不正対策にも広げ、香港金融管理局(HKMA)と法的枠組みの改善を検討するとともに、テクノロジー・通信事業者による詐欺関連コンテンツの検知と削除を強化するとしています。

詐欺対策にはAI(人工知能)で生成されたコンテンツも含まれており、香港政府はデジタル金融の拡大に合わせて監督・保護体制の見直しを進める考えです。

市場開放進む香港、次は条例改正へ

香港では規制枠組みの拡充と並行して市場開放も進んでおり、SFCは2026年2月、ライセンス取得済みの仮想通貨取引所を対象に信用取引と無期限先物取引の提供を認める方針を示しました。

仮想通貨関連商品の拡充も続き、アジア初となるソラナ現物ETFが承認されるなど、香港では規制下で取り扱えるサービスや商品の範囲が広がっています。

こうした市場開放と並行して規制対象の拡大も進められており、売買・保管・助言・運用を包括する条例改正案の提出が次の手続きとなっています。

条例改正案が提出されれば、各サービスに求められるライセンス・登録要件や適用範囲が明らかになり、香港の仮想通貨規制がどのような一体的な枠組みへ移行するのかも明確になる見通しです。

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Source:香港政府発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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