欧州の都市、今夏の猛暑で5万人超が死亡 「記録に残る中で最悪」 

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(CNN) 今年夏に欧州を襲った猛烈な熱波により、各地の都市で計5万人以上が死亡したと推計されることが、新たな分析から明らかになった。欧州で記録に残る中で最悪の猛暑被害だという。

医学誌「ネイチャー・ヘルス」に掲載された査読論文2本によると、約3分の2に当たる3万2600人以上の死については、化石燃料汚染が引き起こした気候変動に直接の原因を求めることができる。

論文著者の1人で、英インペリアル・カレッジ・ロンドンで異常気象と気候変動を研究するクレア・バーンズ氏は、「欧州の大半の地域では今年夏、暑さによる死者数が記録上最悪になった可能性が高い。これはかなりの確信を持って言えると思う」と語った。

深刻な死者数が明らかになったのは、国連気候変動枠組み条約締約国会議に参加するため、各国の首脳がトルコに集まる数週間前のタイミングでのことだ。数日前には国連の報告書で、世界の気温上昇を産業革命前から1.5度に抑える可能性はもはや失われたと警告されていた。

バーンズ氏は「気候変動による最悪の影響を抑えるという目標から、私たちは大きく外れてしまっている。対策を加速させて協調していかなければ、状況は悪化する一方だと各国政府が認識する必要がある」と指摘する。

欧州は世界で最も速く温暖化が進んでいる大陸で、酷暑はすでに耐え難いものになりつつある。今年5月下旬から8月末にかけての時期には、前例のない高温に見舞われた。

今年は西欧で記録に残る中で最も暑い夏となり、気温は1991~2020年の平均を2.9度ほど上回る水準に。日によっては平年との差がさらに大きく、一部の国で例年より12度以上高い気温を記録した日もあった。

熱波に見舞われ、コロッセオの近くで涼もうとする観光客=6月20日、イタリア首都ローマ/Guglielmo Mangiapane/Reuters
熱波に見舞われ、コロッセオの近くで涼もうとする観光客=6月20日、イタリア首都ローマ/Guglielmo Mangiapane/Reuters

死者数の算出に当たり、研究チームは欧州30カ国854都市の今夏の気温と、気候変動が起きていなかった場合に予想される気温とを比較した。

そのうえで、高温と1日当たりの死者数の関係を調べた査読済みの研究をもとに、6月初め~8月末の暑さによる死者数を推計するモデルを作った。研究チームによると、この手法で算出した死者数は、各国の保健当局が後日まとめた推計値とおおむね一致することが確認されている。

研究の結果、各地の都市で発生した暑さによる死者数を計5万391人と推計。この死者数は過去26年間で最も多く、欧州で大規模な熱波が発生した22年や03年も大幅に上回った。

被害が最も深刻だったのは南欧と西欧だが、英国を含め、例年は比較的涼しい欧州北部の地域でも数千人が亡くなったという。

研究結果によると、死亡率が最も高かったのは85歳以上の年齢層。ただ、暑さの影響はあらゆる人に及び、20~44歳でも800人以上が暑さに関連して死亡した。

報告書は今年の夏について、「欧州がこれまでに経験した中で最も暑さの危険が大きい夏だった可能性が高い」と結論づけている。

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