北大西洋に謎の「冷たい斑点」、将来の不吉な兆候か 新研究

5 時間前 5

(CNN) グリーンランドとアイスランドの南に位置する北大西洋の広範な海域で、非常に奇妙な現象が起きている。他の海洋の大部分が温暖化する一方、当該の海域は逆に低温化している。新たな研究はこの謎に対する答えを提示すると共に、それが不吉な兆候だと指摘。気候変動における最も憂慮すべき転換点の一つへと、世界が突き進んでいることを示す現象に他ならないと警鐘を鳴らしている。

「コールド・ブロブ(冷たい斑点)」または「ウォーミング・ホール(温暖化の穴)」と呼ばれるこの海域の温度は、1900年以降で約1度低下している。

この異常現象について科学者たちは長年、風や雲の変化によって海面から熱が失われているためなのか、それとも熱を運ぶ重要な海流システムの弱体化を示すシグナルなのかを議論してきた。新たな研究は後者が原因と結論づけており、その結果から将来的な懸念を指摘する内容となっている。

大西洋の重要な海流ネットワークである「大西洋子午面循環(AMOC)」は、巨大な海洋のコンベヤーベルトのように機能する。この循環により熱帯から北半球へ運ばれた暖かい海水は、そこで冷えて沈み込み、再度南へと流れる。

数多くの研究が示唆するように、現在AMOCの機能は弱まっている。人間の活動由来の地球温暖化によって氷が融解。大量の淡水が海洋へ流入することで、熱と塩分の繊細なバランスに依存するAMOCの仕組みが乱されているのが原因だ。一部の科学者は、AMOCが転換点(ティッピングポイント)に向かっていると警告する。それは今世紀中にも訪れる可能性があり、実現すれば将来的な崩壊が不可避のものとして確定するという。

AMOCの停止は地球規模の大惨事を引き起こす。米国東海岸では海面上昇が加速。欧州の冬は厳しい寒波に見舞われ、さらにアフリカではモンスーンが変化して長期的な干ばつをもたらすとみられる。

研究者の中では当該の「冷たい斑点」を巡り、AMOCの変化を示す痕跡(フィンガープリント)だと解釈する見方も出ている。なぜならその海域こそ、AMOCが大量の熱を運び込む場所に他ならないからだ。

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