【分析】トランプ氏の熱心な支持基盤、今や著しく縮小

2 ヶ月前 23

(CNN) トランプ米大統領が自身の支持基盤に対して持つ影響力ほど、ここ10年の米国政治に大きな影を落としてきた要素は少ない。

幅広い層からの人気に欠けるトランプ氏は、支持基盤の大部分から熱狂的な忠誠を集めることで、強力な勢力たりえている――。それが長年の通説だった。

ここに来て、この通説がもはや当てはまらないと考える理由が増えつつある。

米紙ワシントン・ポストとイプソスが共同で実施した最新の世論調査は、トランプ氏の熱心な支持基盤が著しく縮小し、今や歴史的に見ても非常に小さな規模になっていることを示す新たなデータの一つに過ぎない。

ポスト紙とイプソスの調査によると、トランプ氏を「強く支持する」と答えた米国人はわずか15%。6人に1人を下回る数だ。この調査では過去最低水準になる。

参考までに、過去のポスト紙の単独調査やABCとの共同調査では、トランプ氏の大統領就任直後や2025年2月の時点で、米国人の27%がトランプ氏を「強く支持」すると答えていた。国内の分断を招いた21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件の直後も、やはり27%だった。

新たな世論調査から浮かび上がった他の注目ポイントは以下の通りだ。

●この調査のデータで初めて、トランプ氏を「やや支持する」(22%)と答えた支持者の割合が「強く支持する」(15%)を大幅に上回った。

●トランプ氏を「強く支持する」と答えたのは共和党支持者のうち41%、24年大統領選でトランプに投票した有権者のうち43%にとどまった。

●無党派層でトランプ氏を「強く支持する」と答えた人はわずか6%だった。一方、「強く支持しない」と答えた人は51%に上った。

●トランプ氏にとって最も重要な支持層とされる、大学を卒業していない白人有権者の間でも、「強く支持する」と答えた人はわずか24%だった。

これはたまたまではない。実際、トランプ氏を「強く支持する」人の割合が10%台半ばに落ち込んでいることを示す信頼性の高い最近の世論調査は、これで少なくとも4件目になる。

キニピアック大学の最新の世論調査では、トランプ氏を「強く支持する」と答えた人(このケースでは登録有権者)の割合が27%に上ったが、他の調査の数字はもっと低い。他の調査では21%(NPRとPBS、マリスト大学)、20%(FOXニュース)、19%(AP通信とシカゴ大世論調査センター)、16%(マーケット大学法科大学院)、15%(ポスト紙とイプソス)、14%(ロイター通信とイプソス)といった数字が並ぶ。

この中には過去最低を記録した数字もあれば、トランプ氏の1期目初期の水準に近い数字もある。

ただ最近の信頼性の高い世論調査ではおおむね、トランプ氏を「強く支持する」と答えた米国人の割合は、7人に1人から5人に1人の間に収まっている。

ここから浮かび上がるのは、大規模な政治運動を鉄の拳で掌握しているとは言いがたい人物の姿だ。投票率が低く、一部の熱心な有権者に支配されがちな予備選では、トランプ氏は身内の共和党員を何人か落選させることができたかもしれない。しかし、トランプの行動を見てそれを強く支持する米国人はごく少数にとどまる。

もう一つ重要なポイントがある。歴史的に見て、トランプ氏の熱心な支持基盤はそれほど大きな規模ではないという点だ。

実際、その数字はバイデン前大統領の任期終盤を多少上回る程度に過ぎない。当時のCNNの世論調査では、バイデン氏を「強く支持する」と答えた人は11%。ロイター通信とイプソスの調査では12%だった。

オバマ元大統領を「強く支持する」と答えた人の割合は、最低時には10%台まで落ち込んだが、そういったケースはまれだった。実のところ、ワシントン・ポストとABCの共同調査で18%を記録した一度だけだ。オバマ氏は数字は20%台後半から30%台前半でおおむね推移しており、現在のトランプ氏のおよそ倍に当たる。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の場合、「強く支持する」の数字が10%台半ばに落ち込んだのは、在任6年目の中盤に差し掛かった2006年だった。任期終了時には、一部の調査でこの数字が1桁台まで落ち込んだ。

トランプ氏はまだそこまで低くはない。ただ、今回の調査はトランプ氏の支持基盤が言われるほど強固ではなく、少なくとも一時ほど盤石ではないことを示す新たな証拠に過ぎない。

ここ数カ月の世論調査では、共和党員の多くが主要な課題でトランプ氏を支持していないこと、24年大統領選でトランプ氏に投票した有権者の間で迷いや後悔を示す人が増えていること、白人労働者階級の有権者からの支持が衰えつつあることが相次ぎ示されている。

とはいえ、最も重要なのは間違いなく、トランプ氏の行動を「本当に気に入っている」と答える人々の絶対数だろう。そして、現時点でそれは米国民のほんの一部に過ぎない。

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本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

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