中国、気象を兵器化へ 軍事目的で環境を操作する技術開発

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2022年8月20日土曜日、中国南西部重慶市龍泉村にある貯水池では、擁壁からの漏水により貯水池の水がほぼ枯渇し、ひび割れた乾燥した泥が見られる。周囲の農地や険しく美しい山々を含む巨大都市、重慶の景観そのものが、異常に長く激しい熱波とそれに伴う干ばつによって変貌を遂げた。(AP通信/マーク・シーフェルベイン撮影)

2022年8月20日土曜日、中国南西部重慶市龍泉村にある貯水池では、擁壁からの漏水により貯水池の水がほぼ枯渇し、ひび割れた乾燥した泥が見られる。周囲の農地や険しく美しい山々を含む巨大都市、重慶の景観そのものが、異常に長く激しい熱波とそれに伴う干ばつによって変貌を遂げた。(AP通信/マーク・シーフェルベイン撮影)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, September 2, 2026

 中国軍が、民間の気象制御技術を基盤とする気象改変兵器を開発し、将来の戦場での使用を想定していることがシンクタンクの報告書で明らかになった。

 シンクタンク「CCPバイオスレット・イニシアチブ」によると、中国は数十年にわたり局地的な気象を制御するためのインフラを整備しており、中国人民解放軍(PLA)は現在、民間の気象制御能力を兵器化する可能性について研究している。

 報告書によると、中国国防科技大学は2023年、民間の気象技術を戦争に取り入れていると報告していた。

 PLAは、現代戦では単なる気象予報だけでなく、「気象環境形成能力」へ移行する必要があると主張しているという。

 PLAによる「環境形成」は、作戦上の優位性を獲得することを目的としている。

 今回の研究は単なる理論にとどまらないという。

 報告書を執筆した元米空軍情報将校のL・J・イーズ氏は、気象兵器研究で特に懸念される点の一つとして、中国が「環境改変兵器禁止条約(ENMOD)」の署名国であることを挙げた。

 非営利組織パララックス・アドバンスト・リサーチの研究者のイーズ氏は、「(署名国である)にもかかわらず、PLAは気象改変と気象環境形成の軍事的可能性を追求、研究し続けている。中国共産党(CCP)が正当な気象改変能力と、ENMODが禁止している敵対的な環境操作との間のどこに線を引いているのか、深刻な疑問を生じさせている」と述べた。

 中国気象局は「気象戦」について、軍事目的で気象や気候に人為的な影響を与え、敵にとって不利で、自軍にとって有利な気象条件を作り出す戦闘行為と定義している。

 PLAが想定する手法には、大雨を降らせて洪水や交通の混乱を引き起こすことや、人工的な霧を発生させて部隊を隠し、電子光学偵察や精密誘導兵器の能力を低下させることなどが含まれる。

 その他にも、中国の空軍や海軍を支援するために霧を消したり、落雷を操作したり、干ばつや洪水を発生させたり、気温を変化させたり、台風の進路に影響を与えたりすることが想定されている。

 報告書によると、「中国の研究者らはこうした能力を『体系化、多様化、隠蔽、精密に定量化』することを目指している」。

 PLA機関紙「解放軍報」は2019年、気象兵器技術について、敵の兵器に人為的に「干渉し、損傷させ、直接破壊する」ことが可能になると報じた。

 PLAは現在、気象制御が戦争を有利に進める上で効果的と考えている。大気には膨大なエネルギーが蓄えられ、人為的な変化を通常の気象現象に紛れ込ませることができるためだ。

 同紙の記事は、人工的な洪水、干ばつ、霧、気温の変更、落雷の制御、台風の操作を軍事利用の可能性として挙げた。

 中国軍の別の論文では、自然な気象変化によって気象兵器の使用を隠し、環境の変化が人為的に加えられたことを敵に知られないまま、PLAが奇襲攻撃を実行できるとしている。

 報告書によると、中国で2020年、月刊誌「兵工自動化」が、弾体が上空で自爆・消滅する「気象弾薬」と「気象兵器」についてまとめた論文を公表した。気象弾薬は、高度1.8マイル(約2.9キロ)までロケットで打ち上げられる。

 報告書は「これらの動きを総合すると、中国が将来、気象戦能力を獲得する最も重要な道筋は、独立した特殊な兵器システムを開発することではないとみられる」と指摘。「効果的な環境操作には、気象衛星、レーダーや地上観測、大気モデル、通信網、予報システム、指揮統制、投射手段、気象改変剤を組み合わせた統合的な体系が必要になる」としている。

 一方、報告書は、中国がハリケーンを発生させたり、台風の進路を変えたり、世界規模の干ばつを引き起こしたりするなど、気候システムを制御できる戦略的兵器を実戦配備しているとはみられないと結論付けた。

 中国は特定地域の大気状態を操作する大規模な国家能力を構築していることが明らかになっている。気象改変を支える特殊航空機、ロケット、気象弾薬、観測網、指揮インフラを保有し、こうした能力は軍事的要求と結び付いている。

 報告書は「中国軍の研究者は、単に気象環境を予測するだけでなく、積極的に形成する方向へ、概念面でも同時に移行している」と指摘した。

 中国の気象戦は、局地的な降雨の増減、人工的な霧の発生・除去、雲の除去など、敵の移動、監視、照準、航空作戦、兵站に影響を及ぼす戦術的なものとみられる。

 報告書によると、戦略規模の気候戦は現時点では推測の域を出ないが、大気観測、高解像度の数値モデル、人工知能(AI)、自律型投射システムの進歩によって能力が向上する可能性がある。

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