
この記事の要点
- 米株急落が波及しBTCが6%超下落、7万5,000ドル台に
- 仮想通貨市場では24時間で10.8億ドルの強制清算が発生
米株暴落がBTCに連鎖、7.5万ドル台の攻防へ
2026年11月6日、ビットコイン(BTC)は6%超下落して一時7万5,000ドル(約1,185万円)台を付け、9月16日以来、約7週間ぶりの安値を記録しました。
今回の下落は米国株式市場の急落と重なっており、CNBCの報道によると、AI関連株への売りが拡大した11月5日はダウ工業株30種平均が1,833ポイント(3.44%)安、ナスダック総合指数が5.52%安となるなど、主要3指数が2025年4月以来の大幅安を記録しています。
こうした株式市場の動揺は仮想通貨(暗号資産)市場にも波及し、CoinGlassのデータでは、11月5日時点の24時間の強制清算額が10億8,000万ドル(約1,700億円)に達したとされています。
主要仮想通貨も軒並み下落し、イーサリアム(ETH)は7.5%安の2,251ドル(約35万円)、ソラナ(SOL)は7.9%安の89ドル(約1.4万円)台を付けるなど、アルトコイン銘柄にも売りが広がっています。
株価下落、BTC市場にも波及か
米中間選挙後のAI株急落、BTCロング清算が拡大
米中間選挙後、データセンター規制懸念が拡大
11月3日の米中間選挙では民主党が上下両院を制し、複数の州知事選でも勝利を収めたことを受け、翌4日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が1,500ポイント超上昇しました。
AI向けデータセンターの建設規制をめぐっては、バーニー・サンダース上院議員が5日のX投稿で、前夜に44地域のうち43地域が建設の一時停止を支持したと述べ、全米規模のデータセンター建設モラトリアムを改めて求めています。
翌5日の米国株式市場では、民主党の勢力拡大によってデータセンター建設への規制が強まるとの懸念から、AI関連株を中心に売りが加速し、主要株価指数が前日の大幅上昇から一転して急落したとCNBCが報じています。
オリオンの最高投資責任者(CIO)ティム・ホランド氏はCNBCに対し、過去約3年間の米国経済を支えてきたAI設備投資サイクルに中間選挙が及ぼす影響を見極めるまで、投資家は様子見に回っているとの見方を示しました。
半導体ETF12%超安、仮想通貨ロング清算9.5億ドル
同報道によれば、AI関連銘柄への売りは半導体市場で特に顕著となり、iシェアーズ半導体ETF(SOXX)は12%超下落して2020年3月以来の大幅安を記録したほか、エヌビディアが9%安、ブロードコムが10%安となりました。
データセンター関連でも売りが拡大し、コアウィーブが約10%安、ネビウスが約15%安、アイレンが約17%安となるなど、AIインフラ関連企業が相次いで大幅安を記録しました。
前日の反発で一時8万ドルを回復していたビットコインも、5日の米国市場開場後に売りが加速し、7万5,400ドル付近まで下落するなど、株式市場と同じ時間帯に売り圧力が強まりました。
CoinGlassの清算データによると、24時間の強制清算額のうち約9億5,400万ドル(約1,510億円)がロングポジションで占められ、約4時間で約8億9,600万ドル(約1,415億円)の清算が集中したとされています。
仮想通貨関連株が大幅安、AI事業転換企業にも売り
仮想通貨市場で大規模な強制清算が発生した5日は、米国市場に上場する関連企業の株価も下落し、ストラテジー(MSTR)、コインベース(COIN)、サークル(CRCL)がいずれも大幅安となりました。
マイニング関連でもクリーンスパーク(CLSK)、サイファー(CIFR)、テラウルフ(WULF)などが下落し、AI向けデータセンター事業への転換を進める企業も売りの対象となっています。
こうした事業転換を進める企業の一つであるキール・インフラストラクチャー(KEEL)は、11月5日発表の2026年第3四半期決算で、同四半期中に2,520BTCを売却し、1億9,200万ドル(約300億円)を調達したと明らかにしました。
同社は9月末時点でビットコインの保有残高をほぼ解消しており、今後もカナダで継続するマイニング事業で採掘したBTCを日次で売却する方針を示しています。
BTC回復も持続力に疑問符
ナスダック調整入り、BTCは7.5万ドル維持が焦点
今回の米国株急落では、ナスダック総合指数が前月の最高値から10%以上下落して調整局面に入り、小型株のラッセル2000指数も同様に調整局面入りしたことが報じられました。
金融市場では今後も重要な経済指標の発表が控えており、米労働統計局の公式日程によると、11月6日に10月雇用統計、10日に10月CPI(消費者物価指数)が公表される予定で、FRBの金融政策決定会合(FOMC)も12月8〜9日に予定されています。
米国株とともに急落したビットコインは、7万5,733ドル付近に位置する50週単純移動平均線(SMA)を一時下回っており、雇用統計やCPIの発表を控えるなか、同水準を回復し、下値の支持線として維持できるかが注視されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.76 円)
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