(CNN) 太古のDNAの分析により、我々現生人類(ホモ・サピエンス)はかつてネアンデルタール人と交雑していたことが明らかになったが、数万年前の石器時代の出会いとは、一体どのようなものだったのだろうか?
現在のトルコにある洞窟で発掘された遺物は、この二つの集団が単に偶然出会っただけでなく、いくつかの文化的伝統を共有していた可能性があることを示唆する。具体的には同様の道具を作ったり、同じ種類の貝殻を収集したりしていたとみられる。
「我々の調査結果は、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスが同じ風景以上のものを共有していた公算が大きいことを示唆している」。6日に学術誌PNASに掲載された新たな研究について、筆頭著者のイスマイル・バイカラ氏は電子メールを通じてそう語った。
トルコ南部のウチャーズリⅡ洞窟の存在は考古学者たちに以前から知られていたが、初めて体系的な発掘調査が開始されたのは2020年だったと、バイカラ氏は述べた。同氏はトルコのガジアンテプ大学の考古学教授を務める。
洞窟からは4本の歯の化石と、2本の歯が残った顎骨(がくこつ)の一部の化石が見つかった。この発見を通じ、ネアンデルタール人が7万7000年前から5万9000年前にかけてこの洞窟に居住し、その後、ホモ・サピエンスが5万9000年前から4万7000年前にかけてこの洞窟を占拠していたことが明らかになった。これらの年代は、化石が埋もれていた堆積(たいせき)層の年代測定によって特定した。
その当時、これらの二つの種は「ムステリアン」と呼ばれる様式の似通った石器を作っていた。また野生のヤギ、シカ、イノシシなど、同じ種類の動物を狩猟していた。加えて研究者たちにとって最大の驚きの一つは、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの層の両方から、特定の種類の貝殻が発見されたことだった。アフリカタモトと呼ばれるこの貝は非常に小さく、栄養源にはならない。
アフリカタモトの貝殻の一部には穴が開けられており、装飾品として使われていた可能性も示唆されていたが、研究著者らはこれらを「マニュポート(manuports)」、すなわち人が原産地から運んできた物体だと説明した。この貝殻は従来ホモ・サピエンスのみと関連付けられてきたが、著者らはネアンデルタール人もこの貝殻を重要視していた可能性が非常に高いと述べた。
本研究の論文共著者を務めた森本直記・京大准教授(自然人類学)は、他にも多くの貝類が存在したにもかかわらず、ネアンデルタール人は意図的にこの貝殻を地中海沿岸から収集・運搬したと指摘。現地の現生人類もまた、アフリカタモトを収集していたと述べた。

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