
この記事の要点
- コインベース幹部が世界大手銀7行のインフラ採用を公表
- 取引・決済・デリバティブで金融機関向け基盤を拡大
コインベース幹部「大手銀7行が採用済み」
Coinbase Institutionalの共同CEOブレット・テジパウル氏は、2026年10月27日に公開されたBitcoin Magazineのインタビューで、世界最大級の投資銀行7行がコインベースのインフラを採用していると明らかにしました。
テジパウル氏によると、これらの銀行は数年前から仮想通貨(暗号資産)の導入を検討しており、ビットコインETFの登場が機関投資家による市場参入のきっかけになったといいます。
同氏は、ビットコインETFを通じた投資を「第1の波」と位置づけ、現在はステーブルコイン決済を中心とする「第2の波」が到来しているとの見方を示しました。
その背景には、銀行口座とブロックチェーンを接続する技術の進展があり、従来4〜5日かかっていた国際送金をほぼリアルタイムに短縮できる仕組みが、金融機関による採用を後押ししていると説明しています。
セイラー氏「銀行参入がBTCを押し上げ」
銀行向けインフラ拡大とデリバティブ市場参入
米大手PNC、コインベース基盤でBTC取引
Coinbase(コインベース)は自社で構築した仮想通貨の取引・保管技術を外部の金融機関に提供しており、テジパウル氏はこの事業転換を「AmazonからAWSへの転換」にたとえました。
その採用事例となる米大手銀行PNC Bankは2025年12月、コインベースの「Crypto-as-a-Service(CaaS)」を利用し、プライベートバンクの適格顧客向けにビットコインの直接取引サービスを開始しました。
PNCの顧客は同行のデジタルバンキングサービスを通じてビットコインを売買・保有でき、取引や資産保管を支える基盤にはコインベースの技術が使用されています。
テジパウル氏は、銀行が既存の顧客基盤を通じて仮想通貨サービスを提供することで、これまで市場に参加していなかった新たな投資家の参入につながるとの見方を示しています。
シティと連携、国際送金を即時化
PNC Bankとの提携が銀行顧客向けの仮想通貨取引を対象とするのに対し、シティバンクとの協業では、ステーブルコインを利用した国際決済の効率化に取り組んでいます。
両社は2025年10月にデジタル資産決済分野での協業を発表し、2026年9月には銀行口座の資金をステーブルコインへ変換する機能などを含む決済サービスの拡充計画を明らかにしました。
テジパウル氏は同インタビューで、法定通貨からUSDCへの即時変換とブロックチェーン上での約1秒の送金に加え、英国とUAEでは受取側の銀行口座への資金移動も可能になったと述べ、従来4〜5日かかっていた国際送金の短縮につながると説明しています。
こうした24時間決済の需要について、コインベースとThe Block Pro Researchの調査では、2026年第3四半期の調整後ステーブルコイン送金額が8,910億ドル(約140.3兆円)に達したほか、2026年7月末までの12カ月間における調査対象の送金量の約73%が米国の銀行営業時間外に発生したと報告されています。
Deribit統合、米国オプション市場に参入
銀行との決済分野での連携が進むなか、コインベースは機関投資家向けの取引市場も拡充しており、2025年8月14日に仮想通貨オプション取引所Deribitの買収を完了しました。
その後、2026年10月1日にはCoinbase International Exchangeの取引基盤をDeribitへ統合し、グローバルなデリバティブ取引基盤の集約を進めています。
Deribitは買収完了時点で約600億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引高を持つ一方、米国の機関投資家にとっては、規制に準拠した形で海外のオプション市場へ参加する経路の確保が課題となっていました。
テジパウル氏によると、米国のマクロファンドなどから以前より取引仲介を求める声が寄せられており、コインベースはこうした需要に応えるため、Coinbase Financial Marketsを通じてDeribit市場へ接続する仕組みを整えています。
同氏はインタビューで数週間以内に稼働する見通しを示しており、コインベースの公式案内でも、米国の適格機関投資家向けに2026年第4四半期の提供開始を見込んでいます。
法人向けSC決済基盤で連携拡大
中小銀行1,000超にも決済基盤を提供へ
Coinbaseは大手銀行に加え、米国の中小金融機関にもステーブルコイン決済基盤の提供を計画しており、2026年9月10日には決済事業者Moovとの提携を発表しました。
この提携では、Moovが顧客基盤を持つ1,000超のコミュニティバンク・信用組合に対し、ステーブルコインによる決済受付や資金決済、リアルタイムの資金移動機能を提供する方針が示されています。
銀行によるステーブルコイン事業への参入に関しては、米通貨監督庁(OCC)も2026年10月21日、GENIUS法に基づく決済用ステーブルコインの最終規則を公表し、2027年1月18日の施行に向けて発行者の認可や準備資産、リスク管理などの監督基準を明確にしました。
世界大手銀行7行がCoinbaseのインフラを採用する一方、中小金融機関へのステーブルコイン決済基盤の提供は今後の計画となっており、銀行業界では仮想通貨の売買・保管から決済業務へと採用領域が拡大しつつあります。
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Source:Bitcoin Magazine インタビュー動画
サムネイル:AIによる生成画像

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