
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)
By Guillaume Ptak – Special to The Washington Times – Sunday, October 4, 2026
【キェルツェ(ポーランド)】ウクライナは今年、小型の一人称視点(FPV)ドローンを600万~700万機生産する見通しだ。一方、米国防総省が11億ドルを投じる「ドローン優越性構想」では、2月までに発注される機体は20万機を下回る見込みだ。
この差は米軍の計画担当者の注目を集めているが、差を埋めるには単純に工場の生産能力を高めるだけでは不十分とみられている。ウクライナ企業は、4年以上にわたる激しい戦争を経て、戦場からの情報が数時間以内に技術者に届き、数週間で兵器を改良でき、何を購入するかについて軍部隊がより大きな発言権を持つ環境で事業を行っている。
数年から数十年にわたる計画に慣れている米国の防衛企業にとって、このモデルはますます無視できないものになっている。
国防総省は、自らのドローン計画にウクライナ企業を参加させ始めた。コロラド州フォートカーソンで行われた最新の「ドローン優越性構想」の試験には、ウクライナ企業6社が招かれた。今後の米国による発注は、米企業との提携や米国内での製造を通じて行われる。
ブルーバード・テックは米国のザルバ社と提携して参加している。ウクライナのドローンメーカー、Fドローンズは、米国ではウクライナン・ディフェンス・ドローンズが代理を務めており、同社はオハイオ州トレド近郊に1840万ドル規模の製造拠点を建設すると発表している。別のウクライナのドローンメーカー、ジェネラル・チェリーは、ニューハンプシャー州を拠点とするウィルコックス・インダストリーズと合弁会社を設立した。
目的は次第に、ウクライナの設計技術と実戦経験を、米国の資本や製造能力と組み合わせることに移っている。しかし、ウクライナ企業の幹部によると、もっと重要で、取り入れるのが難しいものがある。
ブルーバード・テックの事業開発責任者、ワディム・ステパンチュク氏はワシントン・タイムズに、「重要なのは、個々の答えを移転することだけではない。新しい答えを継続的に生み出す仕組みそのものを再現することだ」と語った。
ウクライナのこの仕組みは絶えず変化する技術競争によって形作られてきており、成功したシステムであっても短期間で効果を失う可能性がある。
ステパンチュク氏は「3、4カ月もすれば、その経験のかなりの部分がすでに時代遅れになっている可能性がある。ウクライナが一歩進めば、ロシアも一歩進む。そして技術はまた変化する」と述べた。
そのため、メーカーと実際に装備を使用する部隊との距離は縮まっている。
ワシントン・タイムズが今年初め、ウクライナのドローン・ミサイルメーカー、ファイア・ポイントのイリナ・テレフ最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)に取材した際、同氏は、開発サイクルはロシア軍が戦場で取る行動から直接、影響を受けると説明した。
テレフ氏は3月のインタビューで、「敵からの対抗措置一つ一つの情報がその日のうち、あるいはその夜のうちに、われわれの技術的課題になる」と語っていた。
こうした切迫した事情の下で企業は、どのような兵器が必要なのかを考え直すよう迫られてきた。
テレフ氏によると、ファイア・ポイントは、戦場で直ちに必要となる能力に影響しない要件を削ることをいとわない。そうすることでコストを削減し、生産を加速し、大量生産しやすくできるからだ。
この迅速な開発手法は現在、ウクライナの調達モデルの中心となっている。新製品が完成しても、その後、複雑な軍事官僚機構を通過するのに何年もかかれば、迅速な技術改良の意味が薄れるためだ。
そのため、ウクライナ政府は、一部の調達判断を実際に戦っている部隊に近づけようとしてきた。
国防省の防衛市場「DOTチェーン」を通じて、旅団は戦場でのニーズに応じてドローンを選択できる。国防省によると、今年夏の時点で、主要な調達機関を通じて購入されたドローンの95%はウクライナ製だった。
民間軍事会社ブラックウォーターの創設者で、現在はウクライナの自律システム企業スウォーマーの非常勤会長を務めるエリック・プリンス氏は、今年初めのワシントン・タイムズとのインタビューで、この分散化こそ、今回の戦争が米国に与える最も重要な教訓の一つになる可能性があると指摘した。
プリンス氏は5月、黒海安全保障フォーラムの会場で、「ウクライナ人は調達制度を、非常にソ連的で中央集権的だったものから、旅団長、あるいはそれ以下の指揮官まで、高度に民主化された制度に変えた。現場で必要なものを自分で購入できるようにした」と述べた。
「これは本当に革命的だ。米国は今も、過去80年、100年にわたって続いてきた、同じ中央集権的なソ連型の管理制度を維持している」
挑発的な指摘ではあるが、その根底にある問題は米国防総省で働く人々がよく経験してきたことだ。必要とされる技術の導入が調達制度の対応速度を上回って変化する場合、権限をどこまで指揮官や利用者に移すべきなのかという問題だ。
プリンス氏は「艦長に軍艦を海に出すことを任せ、旅団長に部隊を率いて戦闘に向かうことを任せているのなら、自分たちに必要な装備を購入することも任せるべきだ。ただし、問題が起きた場合には責任を負わせる」と述べた。
米国防総省はすでに、この距離を縮める方法を試している。
ドローン優越性構想は、ユーザーが機種を選定してから届くまで何年もかかる従来型の方式ではなく、迅速な競争入札や兵士による評価を中心に構成されている。陸軍も、兵士、技術者、調達担当者、民間企業を集め、新たなシステムを試験し、接続する短期間の開発イベントを拡大している。
ウクライナの地上ロボット企業アーク・ロボティクスの幹部は、米国の調達担当者がより迅速な計画を試すことに次第に前向きになっており、一部では欧州より積極的に取り組んでいるように見えると述べた。
個々の計画を変えることは、それを取り巻く制度そのものを変えるより容易だ。
アーク・ロボティクスの幹部はワシントン・タイムズに「業界には非常に大きな惰性がある」と語り、政府との従来型の契約制度全体が改革されるのを待つのではなく、短期間の開発サイクルを維持できる仕組みが企業にはなお必要だと指摘した。
これが、米国とウクライナの防衛協力が単純な兵器供与から共同生産へと次第に移行している理由の一つだ。
米国とウクライナの二国間安全保障協定は、ドローン、弾薬、防空などの分野で共同開発、共同生産、合弁事業を行うことを定めている。ドローン優越性構想のような計画の下で、ウクライナ企業は実戦で検証された技術と米国の製造能力を組み合わせるよう求められ、それとともにこの構想も実践的な形へと変わり始めている。
しかし、米国企業にとって、この協力は両国の防衛産業が発展してきた方法の根本的な違いも浮き彫りにしている。米国の計画では伝統的に、認証を受け、標準化され、何年にもわたって保管でき、厳格に管理されたサプライチェーン(供給網)を通じて維持できるシステムが重視されてきた。
ウクライナでは、数週間で変更できる装備が必要になることが多い。そのためには製品寿命が短くなることや、より大きなリスクを受け入れる必要がある。
プリンス氏は米国のミサイル調達について、この緊張関係を指摘した。
「米国式のやり方では、トマホーク・ミサイルを購入し、30年間、保管できるようにしなければならない。技術の進歩があまりにも速いため、何かを購入して、それが30年後にも有効だと期待することはできない」
同氏は、兵器が配備された後も、装備を改修する裁量をもっと兵士に与えるべきだと主張した。
「政府と兵士には、修理する権利、あるいはアップグレードする権利がなければならない」
もちろん、ウクライナの戦時モデルのすべてを米国がまねることができるわけでも、まねるべきでもない。生き残りを懸けて戦う国だからこそ許容されている多くの近道は、平時の米国では政治的、法的、運用上、再現するのが難しいだろう。
また、ウクライナがあらゆる問題への答えを持っているわけでもない。同国の防衛産業は依然として、部品の多くを輸入に依存し、外国からの資金や、西側諸国の兵器にも大きく依存している。しかし、この戦争が示したのは、開発サイクルが戦場の変化から大きく遅れることの代償だ。
ステパンチュク氏は「イノベーションの多くは、戦場から直接生まれ、前線で任務に就く人々が生み出したアイデアから生まれている」と語った。
米国の防衛企業にとって、今後の課題は、米国の防衛産業基盤が持つ規模と高度な技術力を維持しながら、兵士と、兵士が次に戦うために使う装備を設計する技術者との距離をいかに縮めるかということだ。

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