なぜ3000万人の米国人男性が独身なのか、その数はなぜ増え続けているのか

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By Sean Salai – The Washington Times – Monday, September 7, 2026

 40歳未満男性の既婚者と未婚者の差が拡大し、米国人の結婚観が変化している。経済や社会の変化を背景に、若者の間で伝統的な家族の形を避ける傾向が強まっているためだ。

 2025年、18~39歳の男性の中で未婚者は既婚者の約2倍に上った。25年前から大幅に増加した。保守系シンクタンク「家族研究所」の推計によると、昨年、この年齢層の男性で独身者が既婚者より1500万人多かった。2000年には260万人だった。

 2025年の未婚男性は3040万人で、2000年の2070万人から47%増加した。一方、既婚男性は同じ期間に1810万人から1540万人へ15%減少した。

 バージニア大学の社会学者で同研究所の上級研究員ブラッド・ウィルコックス氏は「こうした男性は孤独を感じやすく、絶望による死に至る傾向があり、幸福度も低い。人間関係を持たず、意気消沈し、不幸な若い男性が社会に大量に存在することは決して良いことではない」と述べた。

 ウィルコックス氏は、労働者階級で、結婚し、子育てをする男性の割合が最も急速に低下していると指摘。社会の変化によって、従来の男性像を示すロールモデルが失われていることが背景にあるとした。父親のいない家庭で育つ男児が増え、ビデオゲームやSNSへの依存も広がっていると指摘した。

 さらに「デジタル革命は、彼らの社会的能力や人と交流する機会、教育達成度に大きな代償をもたらした。学校も男児の関心や学習傾向に十分対応しておらず、彼らに不利益をもたらしている」と述べた。

 長期的な研究から、若者が結婚を延期したり、拒否したりする傾向は男性で顕著で、それに伴い核家族が減少してきたことが明らかになっており、今回の報告はそれらの結果を基に作成された。

 米国勢調査局によると、40歳以上の人のうち生涯未婚だった割合は2021年に25%となり、1980年の6%から上昇した。男性は28%、女性は22%だった。

 同局のデータでは、40~64歳の男性で生涯未婚だった割合は2024年に約18%となり、2000年の8.1%から上昇した。2024年の米国地域社会調査では、この年齢層の男性約5100万人のうち930万人が一度も結婚していなかった。

■男性と家族形成

 ワシントン・タイムズが取材した複数の専門家は、若い男性が学業で成果を上げたり、高収入の仕事に就いたりすることが難しくなり、車を所有したり、住宅を購入したり、結婚相手を見つけたりする可能性が低くなっていると指摘した。

 また、ブルーカラー労働者の賃金が伸び悩み、低賃金のギグワーク(単発・短時間労働)をしながら同棲生活を送るか、高等教育を目指して結婚を40歳以降まで遅らせる男性が増えているとした。

 インディアナ州の教育心理学者ドナ・ターナー氏は「経済的不安定は大きな要因だ。賃金が安定せず、住宅が手の届かないものに感じられると、多くの男性は自分には夫としての資格がないと感じるようになる。女性が経済的に不安定な状況に将来を委ねることに慎重になるのは当然だ」と述べた。

 ターナー氏は、現在、労働者階級の男性で結婚しているのは約42%と推計。1980年の73%から低下した。

 高学歴で高所得の男性は引き続き結婚しているが、以前より結婚年齢は上がっている。

 一方、米国の女性は所得や教育水準の上昇に伴い、結婚相手をより慎重に選ぶようになり、1人で子供を育てる傾向も強まっている。

 ニューヨーク大学の金融学講師アンジェリカ・ジャンチャンダニ氏は「女性は以前の世代ほど、結婚を必要とする構造的な理由を持たなくなった。所得や教育水準の上昇によって、多くの女性がかつて結婚によって得ていた経済的自立を手にし、精子提供や不妊治療によって、母親になることとパートナーを持つことが別のことになってきている」と述べた。

 同氏によると、大学生の約60%が女性で、1970年の41%から上昇した。これによって「多くの女性が結婚相手にふさわしいと考える男性」がさらに縮小している。

 フェミニスト作家でジェンダー研究の専門家、バーナデット・ボーエン氏は「女性として生まれた人々は、情報面でも経済面でもようやく自立できるようになった。一方、(自認する性と生物学的性が一致する)シスジェンダーの男性はそれに合わせられるほど成長していないか、性的暴力を振るうため、女性がパートナーとして選ぶケースは減っている」と述べた。

 研究者の中には、2010年代以降、若い女性より若い男性の方が宗教的、保守的と自認する傾向が強まっていると指摘する人もいる。

 ギャラップ社が4月に発表した調査によると、18~29歳の男性で、宗教が生活上「非常に重要」と答えた割合は2024、2025年に42%となり、2022、2023年の28%から上昇した。女性は30%で、男性を下回った。男性が女性を上回ったのは、25年間の調査で初めてだった。

 カトリック大学のマイケル・ニュー教授(社会研究学)は「人々が、思想的に相性の合わない相手と関係を築く可能性は低い」と述べた。

 全体として、データは米国人の間で結婚や出産を単に先送りするだけでなく、結婚も子供を持つこともしない人が増えていることを示している。

 国勢調査局の最新データによると、昨年、既婚カップルが世帯主となっている世帯は47%で、1949年の78.8%から低下した。

 同局の2025年の集計によると、1人暮らしの世帯は3970万世帯。全世帯の29%を占め、1975年の20%から上昇した。

 また、昨年の出生率が出産可能年齢の女性1000人当たり53.1人となり、過去最低を更新したと推計した。移民の増加がなければ、人口を維持できない人口置換水準を大幅に下回る。

 経済学者らは、これによって熟練労働者の数が減り、経済に貢献し、社会保障税を納める人も減ると指摘する一方、結婚と富の相関関係は強まっているとみている。

 自由市場主義の米国経済研究所で調査部門を率いるピーター・アール氏は「パートナー形成、結婚、出産を先送りする現象が長期にわたって続くと、逆転するのは非常に困難になる。生涯結婚しない人の割合が持続的に上昇することは、単に結婚を23歳から30歳に遅らせることよりずっと懸念すべき事態だ」と述べた。

 一方、経済シンクタンク、パークビュー研究所のジョン・タムニー所長は、データから「破滅的な結論」を導くことには否定的だ。

 タムニー氏は「家族形成の減少は常に、貧困ではなく富の増加と同時に起きてきた。人々は周囲の状況に適応する」と述べた。

■変わる男女の役割

 ピュー・リサーチ・センターは、現在の若者の約4人に1人が40代半ばから50代半ばまでに結婚しないと予測しており、過去最高の水準となる。

 一方、未婚女性から生まれる子供の割合は急増している。米疾病対策センター(CDC)によると、婚外子の割合は2000年の全出生数の33.2%から、最新データとなる2023年には約40%に増加した。

 複数の専門家は、変化する男女の役割に男性の方が適応できていないと指摘した。長年の研究では、未婚男性は経済への貢献度が低く、うつ状態や自殺に至る可能性が高いことが示されている。

 シカゴの結婚・家族心理学者ミルジャム・クイン氏は「多くの男性が経済面でも精神面でも期待に応える力を失っている一方で、女性がパートナーに何を提供してほしいか、何を期待するかは高まっている」と述べた。

 テネシー州メアリービル大学で男性問題を専門とする心理学教授アクアルス・ゴードン氏は、男性が交際を申し込み、女性がそれを受け入れるという従来の構図が、双方の側で崩れていると指摘した。

 同氏はピュー・リサーチ・センターの報告書を引用し、2023年に高校3年生の男子の73%が「いつか結婚したい」と答えたと指摘した。1993年の76%からほとんど変化していない。一方、結婚を望む女子の割合は同じ期間に83%から61%に低下した。

 ゴードン氏は取材に対しメールで「大学や大学院、専門職を目指していない女性は、結婚生活を始めることや、より早く家庭を築くことに前向きで、男性からの交際の申し込みや結婚の申し出を受け入れやすいのかもしれない。人口統計上、こうした女性は保守的な層や有色人種の女性である可能性が高い」と指摘した。

 15歳以上の男性で生涯未婚の人の割合は、1960年の約26%から、昨年は約39%に上昇した。

 ボウリング・グリーン州立大学の別の調査では、30~39歳の未婚者の割合が1960年の15%から2024年には48%に上昇した。

 保守派はこうした傾向は持続不可能だと長年主張してきた。

 保守系の米国家族協会のウォーカー・ワイルドモン副会長は「米国の家族にとって最高レベルの警報を発すべき事態だ。米国には、若い男性が再び仕事、結婚、父親としての責任、責任感、そして強い家族を築く特権を受け入れるよう促す文化的転換が必要だ」と述べた。

 保守系団体インディペンデント・ウィメンの家族・文化部門のハドリー・ヒース・マニング上級研究員は、オンラインで過ごす時間が交際する時間より長くなっている若者にとって、結婚は人生の「礎」ではなく、「仕上げ」段階になっていると指摘した。

 同氏は「若い男性は現在、経済面で以前ほどうまくいっていない。これによって恋愛市場では魅力が低下するが、皮肉なことに、結婚していれば経済面で成功する可能性が高まる」と述べた。

■安定を取り戻すには

 複数の経済学者は、労働者階級の男性が経済的安定を取り戻して初めて、結婚や出産の割合が回復すると予測している。

 ただ、そうした状況が近く実現することには懐疑的な見方も多い。一方で、核家族が消滅したと結論付けるべきではないとも指摘した。

 フロリダ・アトランティック大学経営学部のシリ・テルジェセン副学部長は「若い男性全員が4年制大学の学位を目指す必要はない。米国は、良好な経済的成果につながる見習い制度や熟練技能職の訓練プログラムに投資すべきだ」と述べた。

 国勢調査局によると、米国人男性の初婚年齢の中央値は現在約31歳で、1975年の23.5歳から上昇している。

 ワイオミング大学の経済学者スコット・ボーリエ氏は、職場での交際や従来とは異なる結婚への道筋を社会的に受け入れやすくする方法が見つからなければ、この数字は今後も上昇すると述べた。

 ボーリエ氏は「教育水準の向上、労働市場への定着、住宅の購入しやすさ、若者が経済的に自立する機会を改善することは、結婚を直接促進する政府の政策よりも効果があるだろう」と指摘した。

 さらに「公共政策によって結婚をつくり出すことはできない。しかし、結婚し、子供を持ち、家を持ちたい若者が、そうした目標は実現可能だと信じられる環境を整えることはできる」と述べた。

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