Gate創業者「セキュリティ同盟結成を」バイナンス事件受け業界に3つの提案

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この記事の要点

  • Gate CEO、仮想通貨業界に「セキュリティ同盟」を提案
  • バイナンス63億ドル流出受け共通安全基準を訴え

仮想通貨業界に「セキュリティ同盟」構想

仮想通貨取引所Gate(ゲート)の創業者兼CEOであるリン・ハン氏は2026年10月30日、Binance(バイナンス)で発生した大規模な資金流出を受け、仮想通貨(暗号資産)業界に「セキュリティ同盟」の即時結成を呼びかけました。

同氏はX(Twitter)への投稿で、取引所などが個別に対策を講じるだけでなく、業界全体で共通の安全基準と緊急対応体制を構築する必要性を訴えています。

具体的には、「統一的な事前セキュリティ基準の策定」「侵入検知プロトコルの整備」「事件発生後の緊急対応システムの構築」という3つの取り組みを提案しています。

リン・ハン氏は、Gateが6年前に準備金証明(Proof of Reserves)の普及を推進した経緯にも言及し、「透明性は選択肢ではなく最低限の基準だ」と強調するとともに、今回の事件を業界全体の信頼回復につなげ、セキュリティ水準をさらに引き上げる必要性を訴えています。

6年前、私たちは業界に先駆けて準備金証明(PoR)を導入しました。透明性はあれば望ましいというものではなく、業界にとって欠かせないものだと考えていたからです。

今こそ、業界全体で次の段階に進むべきです。各社が連携してセキュリティ対策を強化するため、共通のセキュリティ基準や不正侵入の検知体制、緊急時の対応体制を整える枠組みを早急に立ち上げるよう呼びかけます。

危機に直面した今こそ、信頼を取り戻す機会です。これを機に、業界全体でセキュリティの水準をさらに引き上げていきます。

バイナンス流出が突きつけた防御と連携の課題

準備金証明ウォレットから資金が流出

今回のバイナンス事件では、10月1日時点の準備金証明に掲載されていたホットウォレット「Binance 14」が流出元とされ、準備金証明の対象となるウォレットから資産が流出した可能性が報じられています。

準備金証明は、取引所が顧客資産の裏付けとなる保有資産を公開する仕組みであり、ウォレットへの不正アクセスや不正送金を防止する機能とは異なります。

Gateも2020年から準備金証明に取り組んでおり、保有資産の透明性を確保する取り組みとは別に、秘密鍵の保護を目的としたウォレット製品も提供しています。

Gate独自ウォレットが採用する多重防御

Gateは2025年10月13日、秘密鍵の分散管理と出金遅延を組み合わせたセルフカストディウォレット「Gate Vault」を発表しました。

Gate Vaultは秘密鍵を3つの「鍵シャード」に分割し、ユーザーの端末、Gateのサーバー、独立した第三者サービスに分散して保管する設計を採用しています。

取引には3つのうち2つの鍵シャードによる署名が必要となり、出金時には48時間の遅延も適用されるため、不審な出金を凍結する猶予が設けられていると公式ユーザーガイドで説明されています。

ただし、Gate Vaultはユーザーが管理するウォレット向けの製品であり、取引所の資産管理システム全体を保護するものではなく、適用範囲は限定されています。

事件後の凍結対応と業界連携の呼びかけ

こうした事前の防御策とは別に、今回のバイナンス事件では、流出した資産の追跡と凍結に向けた関係機関の協力も行われました。

資産の追跡には法執行機関やブロックチェーン分析企業などが参加し、テザーやサークルといったステーブルコイン発行体も流出資産の凍結に協力しています。

バイナンスは10月30日時点で、こうした関係者との連携によって約30億ドル(約4,730億円)の流出資産をオンチェーン上で凍結したと公式発表で報告しています。

リン・ハン氏は今回の投稿で、こうした事件後の協力を個別の対応にとどめず、事前の安全基準や侵入検知も含めた業界共通のセキュリティ体制へ発展させるよう呼びかけています。

Gate支援表明も同盟の道筋は不透明

取引所間の協力を巡っては、2025年2月のバイビット事件でも資産回収に向けた連携が行われ、2026年8月には28を超える取引所や資産管理事業者で3,050万ドル(約48億円)超の盗難資産が凍結されたと報告されています。

今回のバイナンス事件を受け、Gateも関連するウォレットアドレスを監視対象に追加し、不正流出した資産が同社に流入した場合には凍結する方針を表明しました。

一方、リン・ハン氏が呼びかけたセキュリティ同盟については、参加企業や運営体制、統一基準の策定計画などが示されておらず、正式な業界共通の枠組みとして実現するまでには、各社による協議や合意形成が必要となります。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.57 円)

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Source:リン・ハン氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

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